ナイン・マイルは遠すぎる

THE NINE MILE WALK

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名将のできるまで 

キャンプもたけなわとなっていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
球春到来ということで各球団さまざまなニュースが飛び交っていますが、中でもこの人の成長?ぶりには驚きを隠せないファンも多いのではないでしょうか。以下引用。

・試合・練習について
2010年:練習量が足りない、地獄のキャンプ復活だ 笑顔禁止 絶叫トレーニング
2011年:怪我せず明るく、楽しくいこう!キャンプ中に満面の笑み あみだくじでティー打撃の球の数を決める
・投げ込みについて
2010年:とにかくたくさん数を投げて肩を作れ!
2011年:選手の自主性に任せる、新人にもスロー調整許可 調整遅れの福井に「無理するなよ」と声かけ
・炎上した投手に対して
2010年:無視 晒し投げ
2011年:投手を孤立させるな!声をかけてやれ!
・今年の展望について
2010年:すごいなカープ、どうやったんだ?
2011年:自分は力不足だったと認める。スコアラーを増員し戦術戦略面も大野と他コーチと1から見直し

すごいな、ノムケン。どうやったんだ?そう、カープの野村謙二郎監督が大成長している!と一部で盛り上がっているのです。私はカープファンではないのでよく分からなかったのですが去年は伝統の軍隊式教練の色が濃く、それを嫌うファンも多かったそうな。それが1年でこの変わりぶりですよ。どうやったんだ?
こんな話を見てしまうと、やっぱり監督は複数年契約がいいのかなという気がしてしまいますね。
実際のところ、プロ野球チームが監督と契約する際には何年契約するのがいいんでしょう?

もしあなたがプロ野球チームのGMで、監督を募集したら三人の監督候補が名乗り出たとしましょう。
三人はいずれも全知全能の存在で、選手の過去と未来を完全に把握し、どう行動・采配したらどのような結果を生むか完全に予測でき、その上で最適な選択肢を採ってくれます。
最高なのは三人とも契約する事です。監督を三人も据えたらドードリオみたいになって喧嘩しそうに思えますが、実はそうなりません。彼らは等しく全知全能の存在であり常に最適な選択をするので、彼らの下す決断は常に同じになるのです。
こんな素晴らしい人材をよそに流出させたくないので、本当は三人とも契約したいのですが、予算の都合で一人しか契約できません。
こうなった場合、あなたはどうしますか?さあGM、ご決断を。

正解は、「適当に誰か一人と永久契約すること」です。
単年もしくは2,3年程度で順番に契約し競わせる・・・というのは下策です。
それはなぜか?端的に言うと「有限回繰り返しゲームの最適解が常に無限回繰り返しゲームと等しいとは限らないから」です。ただこんな事を言ってる当の私がナンノコトヤラなので、具体的に考えてみましょう。

もしあなたが「3年間で結果を出せ、その結果次第では他の監督候補に切り替える」と伝えて全知全能の存在を監督に据えたとしましょう。
ただ、あいにくその条件下では、全知全能の存在はチームにとって最もいい戦略を採ってくれません。

例えば、3年間ではモノにならないと判断した選手に経験を積ませて育てることはしないでしょう。(繰り返しますが、彼は選手の潜在能力とその開花が完全に予想できます)
それどころか、若くて潜在能力に溢れていようと3年間の監督任期中に働いてくれない選手は放出して、即戦力のベテランを獲得するかもしれません
なおこの話はあくまでものの例えで、カレーファイターさん(64)は一切関係ありません

また、選手の寿命を大きく削る事になろうと投手を酷使するかもしれません
彼は投手がどう消耗するか、それによってチームがどんな損失を負うか完全に理解しています。しかしそれでも3年目の優勝に有益であると判断したら、容赦なく審判にコールします。ピッチャー岩瀬!
なおこの話はあくまでものの例えで、野球力!さん(64)は一切関係ありません。また、肩幅がすごいNHK解説者(45)も関係ありません

お分かりいただけたでしょうか?
確かに3年間で優勝はできるかもしれませんが、そのあともチームは続いていくのです。しかし監督はその後の事を考えてはくれません。
なのでチームにとって最もいいのは全知全能監督との永久契約
誰を選んでも一緒なので適当に選んで構わないのですが、彼らにジャンケンさせると一生終わらないので、あなたがサイコロか何かで決めてあげてください。

ちなみに、「例え焼け野原になろうともそのチームにとっては優勝する事の方が大事かもしれない」という反論はナンセンスです。
永久契約した全知全能の存在が「負荷をかけても優勝した方がチームの為にいい」事を見抜いたら、それ相応の采配を振るってくれるはずですから。

以上が「有限回繰り返しゲームと無限回ゲームがうんぬん」の言わんとするところです。
北京五輪野球日本代表監督(64)とは一切関係ありませんでしたが、なんか分かった感じがしましたね。

ただ、この話は「全知全能の存在と監督契約するなら?」という無茶な前提にたっているということを忘れてはいけません。
現実の世界で永久契約なんて恐ろしい。終身名誉監督なんてものは名誉監督だから成り立つので、実際には有限年数で契約する事になります。
そこで再び冒頭の「何年契約するのがいいの?」という問題に戻るわけですが・・・こんな想像をしてしまうと、単年や2年の契約で結果を出せ!というのは、どうにもチームのためにならない事があるんじゃないかという気がするのです。
もしそうした契約を導入するなら、監督が焼畑農業を行う事を防止する仕組みが必要です。その策のひとつが、GMの配置して権力を分割すること。その場合、監督と契約年数をずらす事を忘れてはいけません。二人揃ってカミカゼアタックし始めたら元も子もありませんから。

今回は、良くいえばゲーム理論に基づくモデル化、悪く言えば現実逃避をしながら監督論を考えてみましたがいかがでしたでしょうか。
選手も首脳陣もフロントもどうしても有限の時間内で結果を求められるプロ野球の世界にあって、遥かに広い視野でチームを見られる特権を持ったポジションがひとつだけあります。
そう、それは私たちファン
目の前の試合も大事ですが、時には遠い未来の事を思いながらチームの晴れ姿を夢想するのも楽しいものですよ。

そして優勝したらね」と、いたずらっぽく。全国の、カープの優勝はないと見る人から、「すごいな、カープ。どうやったんだ?」と聞かれた場合を仮定する。ちょっと間を置いて身を正し、澄ました顔をしながら、「『いや、普通のことをやったまでです』というつもりです」―。
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